Profile | 穴澤 和也

移動型中継機を用いた孤立ネットワーク環境におけるデータ転送・同期法
Data Transfer/Synchronization Method for Network Isolated Environment using Mobile Relays
 

被災後、迅速に通信サービスを提供するために、アクセスポイントやデータセンター機能を果たす可搬型のネットワーク装置(サーバ)をベースとしたネットワークが地域ごとに設立・運営されることが考えられます。(例として、NTT未来ねっと研究所さんが開発する「ICTカー」があります。[1])
これは、災害復旧・支援ネットワークを迅速かつ効率よく提供する方法として注目を集めており、有益で重要な情報を、手持ちのスマートフォンやタブレットを用いて共有することができます。また、これらのネットワークをベースにした様々なアプリケーションがこれまでに提案されてきました。([2], [3])
しかし、被災後はインターネットなどの公共通信インフラへの接続が難しくなるため、それぞれのネットワークは孤立してしまいます。


地域全体で迅速に情報を共有するためには、このような”孤立したネットワーク環境”において、大量のデータを、”インターネットなし”で転送・同期することが必要となります。
そこで私は、ストレージ及び通信インタフェースを装備した移動型中継機、具体的にはドローンなどの無人航空機を用い、サーバ間でデータを転送・同期することを検討しています。これにより、インターネットが途絶した地域においても、地域全体で迅速に情報共有することが可能となります。


“効率よく”サーバ間でデータを転送・同期するためには、
1. どのデータを優先的に中継機へ渡し、転送・同期させるか?
2. 効率よくデータを転送・同期するために、中継機をどの経路に沿って動かすか?
という2つの問題を考え、これらの問題を最適化問題へモデル化し、実用化を意識したオンラインアルゴリズムを考えています。
また、人工知能(AI)を用いた、自律飛行を可能とするような仕組みも実現できないか考えています。

参考:
[1] T. Sakano, Z. M. Fadlullah, T. Ngo, H. Nishiyama, M. Nakazawa, F. Adachi, N. Kato, A. Takahara, T. Kumagai, H. Kasahara, and S. Kurihara, “Disaster-resilient networking: a new vision based on movable and deployable resource units,” IEEE Networks, vol. 27, no. 4, July-Aug. 2013, pp.40-46.

[2] T. Miyazaki, K. Anazawa, Y. Igarashi, P. Li, and S. Guo, “Resilient information management system for disaster situations,” IEEE Internationa Conference on Computer Networking (ICOIN), Da Nang, Vietnam, Jan. 2017.

[3] T. Sakano, S. Kotabe, K. Sebayashi, T. Komukai, H. Kubota, and A. Takahara, “A rapidly restorable phone service to counter catastrophic loss of telecommunications facilities,” Proc. IEEE Region 10 Humanitarian Technology Conference 2013, TS7-4, Sendai, Japan, Aug. 2013.

[4] K. Anazawa, P. Li, T. Miyazaki, and S. Guo, “Trajectory and data planning for mobile relay to enable efficient internet access after disasters,” in IEEE Global Communications Conference (GLOBECOM), Dec. 2015, pp. 1-6.