Profile | 五十嵐 友輔

[研究テーマ]DTNとMessage Ferryを用いた孤立サーバ間データ同期

最近調べている研究テーマはDelay Torelant Network と Message Ferryについてです。

Delay Torelant Network (DTN:耐遅延ネットワーク)

Delay Torelant Networkとは、MANNET(Mobile Ad-Hoc Network)、 無線センサネットワーク、極端な僻地における通信など、中断や切断が多発したり、大きな伝送遅延が生じたりする”劣悪”な通信環境でも、信頼性のあるデータ転送を実現する通信方式である。
従来のインターネットの通信方式であるTCP/IPは、エンドツーエンドの通信パスが常に存在し、IPデータグラムと呼ばれるパケットの双方向の交換が中継経路に沿って実時間で行われることを前提としているため、前述の通信環境への適用が困難である。一方、DTNでは物理的なネットワークトポロジが変化し、断続的にしか通信できない環境を想定している。
DTNにおけるルーティングは蓄積運搬転送(Store-Carry-Forward)に基づいている。蓄積運搬転送は、各ノードがメッセージを一旦バッファへ蓄積しながら移動し、他のノードと通信可能となった際に複製メッセージを送信し、最終的にメッセージを宛先ノードに転送する技術である。

Message Ferry (メッセージフェリー)

Message FerryとはDTN環境下にあるモバイルノードの中でも特別なモバイルノードである。Message Ferryは一般的なモバイルノードとは異なり、あらかじめ移動する経路が決定されている。そのため、ある地点から他の地点までを定期的に巡回または往復することによって無駄な複製メッセージを増加させることなく、メッセージの交換が可能である。車やドローンなどで想定されることが多い。
現在の研究では、災害の交通状況に応じて経路を変更するような動的経路決定手法の研究もなされている。

研究紹介

孤立サーバAB間をモバイルノード及びMessage Ferryを用いたDTNによる実現を目指しています。

[背景]
地震による大規模災害により通信インフラがダウンした環境において、迅速な通信環境の復旧が求められる。我々はこのような環境においても通信インフラを頼ることなく通信可能なネットワークを実現する必要があると考えた。我々はDTNとMessage Ferryによりこれを実現する。

[研究の現状]
現在、DTNシミュレータThe ONEを用いてモバイルノードのみによるDTNのデータ同期よりもMFを加えたDTNのデータ同期のほうがメッセージ到達率が増加し及びメッセージ通信が減少遅延することが効率が良くなることがわかった。

[今後の研究]
災害発生から災害発生後の避難モデルを考える。その後、動的経路決定手法を用いてルーティングアルゴリズムを考えたい。